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自宅のADSL化実現する

(2001/06/10新規作成,06/11修正)

切り替えて満足

ODNがADSLサービス「J-DSL」を開始した,ときいて,5月9日ころ申し込みをしました(「J-DSLにしたわけ」参照)。
6月1日に切り替えが済み,6月8日に対応工事もして(「ドアホンには注意」参照),ADSLへの接続が実現しました。

これまではアナログのダイヤルアップ接続だったので,インターネット利用のたびにダイヤルして,ネゴシエーションして,というのにしばらく時間をとられていましたが,常時接続になったことでそういうイライラする待ち時間がなくなり,気持ちいいです。

また,スピードは,SPEED TESTのページで計測すると,だいたい 1.0Mbps くらいの数字を出しています。
「最大1.5Mbps」という目標値に比べるとかなり低いですが,いろいろな話を聞くと,まあいいほうのようですし,ISDNが 0.064Mbps 程度であるのと比べると約15倍。
じゅうぶん満足のいく結果です。

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J-DSLにしたわけ

ADSLがいい

会社などでインターネットを使うときと,家で使うときの環境があまりに違うと,不満になってきます。
高速の接続に変えたくなります。

ISDNに惹かれたりもしましたが,ISDNのデータ転送速度はそれほど早くありません。安定しているとはいえ,アナログモデムを使った接続の2倍にもなりません。
また,ADSLという技術があることを1999年末に知り,それとISDNとが干渉することを知ってから,そんなISDNを広めているNTTが許せなくなり,ISDNにだけは絶対しないぞ,と決めました。

住んでいる賃貸マンションがケーブルテレビ対応済みなので,ケーブルモデムによる接続も考えましたが,ケーブルテレビ会社の場合,インターネットについてのノウハウが弱く,またその面についてのサポート体制も不十分な感じがします。
それに,自宅以外からインターネット接続することができません。

そこで,住んでいる地域にADSLサービスが提供されるのを待つことにしました。

どのADSL業者にするか

今ではいろんなところがADSL回線業者としてサービスを提供しています。
草分けは東京めたりっく通信イー・アクセスですが,ちょっと前までADSLにきわめて冷淡だったNTTもフレッツADSLサービスを開始し,急激に加入者数を増やしています。

ずっと,東京めたりっく通信にする方向で検討しつつ,踏み切れないでいました。
初期費用がちょっと高いのと,通常のプロバイダー事業をしていない(一般のアクセスポイントを持たない)ため,モバイルで接続することができない難点があったからです。

これからADSLにする人は,次のようなことを検討するといいと思います。

費用
これには,初期費用と月額使用料があります。
使用するADSLモデム
モデムを買い取らなくてはならないところと,レンタルのところがあります。買い取りの場合,4年くらい使わないと元が取れないようなので,レンタルのほうがいいでしょう。
それから,モデム自身がルーターの機能をもっていて,あとはHUBさえあれば複数台同時接続できるタイプのものと,複数台接続のために別途ルーターが必要なものとがあります。
また,モデムの使い勝手も案外重要ではないかと思います。
利用するプロバイダー
これには4つのタイプがあります。それぞれの主な事業者については,「ADSL関係リンク」参照。
  1. 別途プロバイダーとの契約が必要(例:フレッツADSL+各プロバイダー)
    この場合は,利用したいプロバイダーに対応しているADSL業者を選ぶ必要があります。
    プロバイダーの提供する一般のアクセスポイントも利用できるのが普通ですが,できない(ADSL専用)コースを用意しているプロバイダーもあります。
  2. ADSL業者とプロバイダーが契約していて,回線と接続サービスを一括して提供(例:イー・アクセス+各プロバイダー)
    この場合も,基本的に a. と同じです。ただ契約が1つにまとまっていて,プロバイダーとだけ契約する点が違います。
  3. ADSL業者がプロバイダーも兼ねていて,接続はADSLでのみ(例:東京めたりっく通信)
  4. プロバイダーがADSL事業者も兼ねていて,一般のアクセスポイントも持っている(例:ODNのJ-DSL)
家から接続する以外に,モバイルで接続したりする人は,ダイヤルアップのアクセスポイントも利用できる業者にしないといけません。

安くて簡単に複数台接続できるJ-DSL

私の場合,もともと ODN を利用していたので,移行の手間だけからいっても ODN のサービスにすることにメリットがあったのですが,上記の検討ポイントからいっても,ODN の J-DSL がベストチョイスではないかと思います。

費用
J-DSLの場合,ふつうの電話(ISDNではない電話)を使っている人なら初期費用は 6,600円。
月額使用料は 5,700円(税別)です。
初期費用がこれだけで済むのは,モデムが買い取りではなくレンタルだからです。
今のところこれは最も低い金額だと思います(同じ金額で済むのは他に DION がある)。
使用するADSLモデム
J-DSLで利用するモデムは,住友電工の MegaBit Gear TE/4 などです。
このモデムにはルーター機能があるので,HUBにつなげば,家庭内LANから複数のパソコンで同時にインターネット接続できます。
家に複数のパソコンがある人は,かりに今はしていないとしても,いずれ同時に接続したくなることは確実です。ルーター機能付きのほうがいいでしょう。そうすると,フレッツADSLは候補から落ちることになります。フレッツADSLで複数台同時接続するには PPPoE 対応のルーターを別途買う必要があります。
また,複数台接続を別にしても,ADSLモデムの使い勝手には差があるようです。ある雑誌の比較記事で,MegaBit Gear TE/4(イー・アクセスでもこれを使用)は使い勝手が良いという評価がされていました。
利用するプロバイダー
J-DSLでは,ODNの提供するアクセスポイントが同時に使えます。
この点は,フレッツADSLやイー・アクセスで大手プロバイダーを利用すれば同じですが。

検討ポイントとしては他に,転送速度の実勢というのもあり,『日経ゼロワン』によると東京めたりっく通信がよく,J-DSLはいまひとつでしたが,これは地域差が大きくあまり参考にならないと思います。

もうひとつ,サポートの問題があります。
これについては,比較したデータがないので,ODNはまあまあだったということしかできません。
回線に関するすべての苦情を一社に対してもっていけるという意味では,NTTに分があるかもしれないです。

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ドアホンには注意

工事が必要です

今回,ADSLへの切り替えは6月1日だったのに,対応工事は6月8日に行いました。
対応工事というのは,ドアホンの配線をいじくることです。

どうして切り替えより1週間も後に工事をしたかというと,ADSLに切り替えてしまったあとで,工事が必要ということがわかったからです。
次のような経緯でした。

工事の内容

工事前のアイホン 家は賃貸マンションで,インターフォンやガス漏れ警報機兼用の電話機(いわゆるドアホン)が壁に直づけされています。
他の電話機やモデムへは,ドアホンの横についているモジュラージャック(写真参照)からモジュラーケーブルをつないで使ってきました。これ以外のモジュラージャックはありません。
で,このモジュラージャックにADSLのスプリッターとモデムをつなげばいいかも,と期待したわけです。
同じマンションでISDNを使っている人によると,ISDNはこのモジュラージャックにターミナルアダプタをつなげば使えるそうです。
しかし,ADSLではそうはいきませんでした。
ドアホンの内部で,何かの変換が行われているらしいです。
アイホンの内部 ドアホンの内部は,左のようになっています。
この写真にある電話回線(青と白の2本の線)を,ドアホンの端子に直結せずに,いったん外に出してスプリッタにつなぎ,スプリッタからまた中に戻して,ドアホンの端子(今つなげている端子)へつなげる,というように変更する必要があるわけです。
ケーブルを通す そのために,ドアホンの右下にあいていた小さな穴にケーブルを通します。このケーブルは,6本の導線が入っているタイプです。
ケーブルとコネクタ接続 電話線には,片道で2本の導線があれば十分です。往復で4本の導線を,外部に設置するコネクタにつなぎ,残った2本はじゃまにならないよう丸めます。
このコネクタには2つのジャックがついているので,それを出力用と入力用とに使います。
出力用ジャックにスプリッタの入力ケーブルをつなぎ,スプリッタのTELポートからケーブルを入力用ジャックに戻すわけです。
工事後のアイホン 工事完成後はこんな感じになりました。ちょっと(かなり?)不格好ですが,これで,ドアホンもそのまま電話として使えます。
(ドアホンの電話機能は諦めて,インターフォンとしてだけ使うなら,もっとずっときれいにできます。ドアホンの右下の穴から引き出すケーブルを長くして,目立たないところでスプリッターにつなげればいいだけです)

工事は,ドアホンのメーカー(私の場合はアイホン)から施工業者を紹介してもらってお願いしました。
工事費は12,000円でした。難しい工事じゃないのに高い,という気もしますが,専門知識と資格のいる作業ですし,人に来てもらうということは高くつくのはしかたないでしょう。
でも,退居のため元に戻すときまでには,自分でできるように資格(電気通信工事担任者)をとりたいと思っています。

<関連リンク>

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今回の反省点

ドアホンだとADSLにするにはなんらかの対応が必要であるということは,どこかできいたことがあった。
なのに,その点について問い合わせをせずに,

必要だったら切り替えの前に何か言ってくるだろ。

とタカをくくっていたのがまず間違い。

ODN のスタンスは,

NTTに問い合わせて,利用可能な建物(電話局から一定距離以内で,かつ光収容ではない)であれば切り替えを実行する。
そこから先,宅内の環境についてはユーザーと宅内工事施工者のほうで解決する問題。

ということらしい。

これってちょっとひどい。
少なくとも,「私どもで調査すること」「お客様のほうでご確認いただきたいこと」というようなチェックポイントのリストを掲げて,責任領域を明示しておくべきだと思う。

もっとも,そのあたりは先方も自覚しているよう。
6月2日にようやくサポートにつながったとき,使えなかった期間の料金についてはちょっと考慮してよ,と言ったら,「上司と相談してまたご連絡します」と言っていた。

だけど,その連絡をしてきてくれたとき,不在をつづけてしまい,また結局1週間しかロスがなかったからもういいや,ということにしてしまった。
これもちょっと反省。こういうとき実際に料金をまけてもらえるかどうか,確かめる機会を逸してしまったわけだから。

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ADSL関係リンク

高速インターネット接続に関する情報

IT Pro:高速インターネット・アクセス
日経BP社のIT(Information Technology)関連の総合情報サイト。
内容を読むには登録が必要(登録は無料)。
RBB TODAY
国内の高速インターネット・アクセス・サービスの最新情報を集めているサイト。

東京で利用できる主なADSLサービス

プロバイダー ADSL回線提供事業者
@nifty - フレッツADSL イー・アクセス,アッカ・ネットワークス -
BIGLOBE - フレッツADSL イー・アクセス アッカ・ネットワークス -
DION プロバイダー独自 フレッツADSL - - -
DTI - フレッツADSL イー・アクセス - -
Dream Net - フレッツADSL イー・アクセス - -
Hi-Ho - フレッツADSL イー・アクセス - -
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OCN - フレッツADSL - アッカ・ネットワークス 東京めたりっく通信
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